相手の受け取り方まで想像できていますか?|言葉が“伝わる人”になるアドラー心理学のヒント

言葉は“伝える”だけではなく“育てる”もの —— アドラー心理学で考える信頼関係のつくり方
「感じたことは素直に全部伝えることが誠実さだ」
そう思い込んで、言葉をそのままぶつけてしまうことはありませんか?
大人のコミュニケーションには、“言うこと” と同じくらい、“相手の受け取り方を想像すること”が大切です。
これはアドラー心理学でいう「共同体感覚」に深くつながっています。
共同体感覚とは自分も相手も大切にする姿勢
アドラー心理学における「共同体感覚」は、
自分と相手を同時に尊重する考え方です。
そのため、相手を気づかうために言葉を選ぶことは「我慢」ではありません。
むしろ、丁寧に言葉を選ぶことは、信頼を深める行動のひとつです。
言葉は相手を動かすための武器ではなく、関係を育てるための道具。
その視点に立つと、コミュニケーションは驚くほどやわらぎます。

率直さと、思いやり。どちらも必要な理由
「素直に伝えなきゃ」と思うほど、率直=ストレートに言うことだと勘違いしがちです。
でも、本当の率直さは、相手への敬意を忘れない言葉選びとセットです。
・率直さだけ → ぶつかる
・思いやりだけ → 我慢になる
・どちらもある → 関係が続く
このバランスがとれているとき、人とのつながりは長く、穏やかに続いていきます。
「そうなんだね」の一言が関係を変える
意見が食い違うとき、つい自分の主張を通そうとしてしまうもの。
でも、ほんの一言だけ受け止めるだけで空気が変わります。
「そうなんだね」
「そう思っていたんだね」
この短い言葉には、相手の立場を理解しようとする姿勢が含まれています。
一旦これを受け止めてもらえると、相手の心はすっと開きます。
すると、こちらの言葉にも耳を傾けてもらいやすくなるんです。
お互いが「相手の話を聞いていない」状態になると、永遠にかみ合わないまま。
面倒になって、話すことを避けたくなることもありますよね。
たった一言の “受け止める姿勢”。
それが、次の会話の流れを大きく変えてくれます。
まとめ:言葉は人を動かすより、関係を育てるために使う
言葉は「伝えるため」だけでなく「関係を育てるため」のもの。
相手の受け取り方を想像しながら言葉を選べると、コミュニケーションは驚くほど穏やかになります。
率直さ × 思いやり。
この両方が備わっているとき、人とのつながりはゆっくり深まっていきます。
このブログを書いている人
笠原綾子|オンラインビジネスアシスタント
誠実さと“人と向き合う姿勢”を大切に、講座運営サポート・事務局代行・プロモーション・UTAGE構築など、起業家さんの活動を支えています。
レストランやホテルで培ったホスピタリティ、激務で身についた段取り力。
そのすべてが今のオンライン秘書の仕事の土台になっています。
アドラー心理学を学びながら、“心と仕事が軽くなる働き方”を発信中。

